
医療事故はなぜ起きるのか?その原因を医師や看護師など個人の技量としてではなく、医療全体のシステムの問題としてとらえ、医療の安心・安全を学術的に探求していく日本初の大学院が平成23年4月、新大阪駅前に開校しました。滋慶医療科学大学院大学・医療管理学研究科医療安全管理学専攻。 教授陣には、この分野における日本の第一人者が揃っており、キャリアアップを図る社会人も学べるようにと、講義時間帯を平日の夜間と土曜日の昼間に設定するなど、新時代型の大学院です。
医療安全の人材を育成し社会に貢献したい
学校法人大阪滋慶学園は、昭和62年(1987年)に設立され、医療機関で必要とされる約2万人の医療職従事者(看護師、保健師、臨床工学技士、臨床検査技師、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、診療情報管理士、医事課職員など)を養成してきました。
今、病院に求められているのは「優れた医療サービス」と「医療の質と安全」、そして「経営の安定」です。
病院関係の皆様方からの強い要請を受けて、大阪滋慶学園では、高度化するチーム医療、医療技術の発展に伴い、患者の皆様の安心と安全のため、医療の質・安全の向上を探求する教育研究機関として、大学院大学の設立に努力し、この度、文部科学省より、「滋慶医療科学大学院大学」(医療管理学研究科医療安全管理学専攻、修士課程2年)の設立が認可されました。大阪滋慶学園の教職員・学生一同、医療の発展に全力を尽くし、社会に貢献する所存です。
大阪から世界へ 高度医療人材を輩出
わが国における医療事故の発生や、米国医学研究所の医療事故に関する報告書「人は間違うもの(To Err is human)」の公表などを受け、厚生労働省では平成14年から医療機関における安全管理体制の制度化を図り、平成19年には、すべての医療機関に専従医療安全管理者等の配置を義務付けました。
しかし、平成20年の調査によれば、医療安全を担う医療職は、質量ともに不足しているのが現状です。幸い大阪にはこの分野の様々な領域における第一人者が揃っており、本学の教授陣に迎えることができました。
開学後は、国内はもとより世界に向けて医療の安全に取り組めるレベルの高い人材を輩出してゆくことが使命と考えています。
日本の医療の質・安全を提案するプラットホームに
わが国で医療の安全についての研究が本格的に始まったのは、医療事故が頻発し社会問題化した平成11年1月以降のことです。昨年秋には「医療安全学の構築に向けて」のテーマで全国規模の「医療の質・安全学会」が開かれ、大会長としてこの領域を学問にして研究を深めるプラットホーム作りが必要であることを強調しました。その直後に、本大学院が誕生し、チーム医療の中で深い知識をもって事故を究明し、対策するキーマンの養成がようやく緒についたのです。医療を科学し、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)といったPDCA機能に基づくシステム理論や経営管理学にも通じたマネジメント力、実践力のある人材はこれからの医療に絶対になくてはならない存在であり、教授陣一丸となって育成していきます。